新しいシステムづくりへの挑戦


 豊平区の物件では、家賃の決め方に新しい試みをしました。調剤薬局というのは、通常のテナントさんとは家賃の額が全然違います。それだけ収益が上がるから家賃も高く設定もできるわけですが、当社ではこの物件に関して、最低限の家賃を決め、売り上げに応じて家賃を変動させるという新しいシステムをつくって契約を結びました。
 開業当初など苦しいときは最低の家賃に押さえて、売り上げが上がってきたらそれに応じて納めていただくという取り決めです。お互いに協力して、WIn‐WInの関係でいきましょうと。
 これまでにも、大家と店子の間で、逆のパターンはありました。たとえば店子さんが「この家賃ではもうやっていけないから出ていく。100万円では厳しい。60万円しか払えない」という話が持ち上がったとします。すると大家側からすれば「いや、出ていかれては困る」となり「じゃあ値下げしましょう。少し負けましょう。何とか70万円でお願いできないか」ということになって、「うIん、引っ越し費用のことを考えると70万で折り合うか」というようなことは行なわれていました。

札幌市内

 そういった、ケースバイケースの話ではなくて、当社が今回行なった新システムは、最初から「お互い投資ですから、最初は170万円、売り上げがここまでいったら200万円、ここまでいったら230万円」というように、予め取り決めを交わすのです。
 ただしこれは、調剤薬局の場合にできることです。なぜかというと保健所に行けば売り上げを確かめることができるので、こうした契約が可能なのです。別の業態だと「売り上げがあっても利益が出ない」とか「売り上げが上がるのはうちの努力」ということにもなってくると思います。
 要は、テナントさんの業態に応じた柔軟な契約システムを開発していく工夫がこれからは大事になってくるということです。
 薬局以外の土地の開発にはいろいろなことが考えられます。高齢化社会が進む中、病院の周囲にふさわしい土地活用のしかたがあります。5年後、10年後を見据え、社会的にも意味のある公共性のある開発をしていかなければなりません。そうしたことをふまえ、あわてず様子を見て着手するつもりです。

不動産

 このように来院者数の大きな病院があると、いろいろな形で人が集まり、街がつくられます。それが土地の持つ価値であり、最近では人工透析の病院もでき、また高齢者マンションも建つ予定です。
 今回の落札は「価値ある土地に投資する」という当社の理念にピッタリでした。しかしながら、この物件の情報も「ご縁」がなければ入ってこなかったでしょう。